2002年 4th アルバム 推薦盤 |
Jane Doe カオティック・ハードコアの名盤として有名な彼らの4作目。タイトルの“Jane Doe”とは、訴訟問題で身元不明、姓名不詳の女性に用いる仮名らしい。男性の場合は“John Doe”です。ジェーンがジョンに変わります。どうでもいいか? さて本作ですが、何はさておき Jacob Bannon の過激ボーカル。途中何箇所か歌メロの部分もあって、それも繊細さと雄雄しさを兼ね備えていてカッコいいのですが、90%以上はひたすら絶叫しております。歌詞も過激な内容らしいけど、おかげ様で何を言ってるのかさっぱりワカラン。彼は小1時間、壮絶な悲鳴を上げ続けます。まるで拷問でも受けているような感じ。一方の楽器隊はどうかというと、カオティック・ハードコアの名に相応しく、目まぐるしいリズムとテンポチェンジの繰り返しで、息つく暇もありません。アルバム全編を通じて絶望と希望が交錯するその音楽性は、ハードコア、メタル、ジャンク、デス、エモ、ノイズ、その他もろもろをごちゃ混ぜに溶解・生成して磨き上げた灰褐色の美しい重金属。そこには鋭利さと脆さが共存してます。日本盤 CD ではボートラに The Cure の中期の名曲 「 Disintegration 」のカバーも収録。これカッコイイけど、さすがに壊しすぎ(笑) まあとにかく、ボーカルも音も凄まじいテンション。はてまあ、何を食べればこんなエネルギーが湧いてくるんでしょうか? と思って調べてみたら、皆さん菜食主義者だったという罠。 |
注目曲 : #7 「 Bitter And Then Some 」 リズムチェンジが多いこのアルバムの中においては、この曲の初歩的な疾走2ビートがかえって新鮮でイイ。 |