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Cryptopsy




1996年
2nd アルバム
None So Vile

 カナダのモントリオール出身のデスメタルバンド、クリプトプシーの傑作 2nd アルバム。デスメタルといえば肉と骨をミンチにするが如きグチャグチャなイメージが付きまといますが、このアルバムは(もちろん残虐非道なブルータリティを発揮しながらも)威厳と美しさを兼ね備えていて、比較的馴染みやすいのではと。リフをとっかえひっかえしながら要所で怪しげなソロを奏でるギター。リズムチェンジを頻繁に行いながら手足全部で何本あるんだ?!ってな勢いで刻みまくるドラム。そんな演奏面はテクニカルで尚且つある種の明快さも装備。印象に残るメロディーも多いです。まあ、あとは言語を超越した妖怪シャウトをかますボーカル Lord Worm の存在。もうスゲー、こいつ人間じゃないよ。まれに別の二つのデス声が同時に聞こえるな〜と思ったら、このアルバムではドラムがバックボーカルを務めていました。豪速で叩きながら吼えるドラムさんも凄い御方。あっという間に終了する暴虐の32分間。
注目曲 : #6 「 Phobophile 」
 この曲は本当にカッコイイ。ピアノソロのイントロに始まり、主題のベース音が厳かに現れて、んでもって「ギャァァァー!!(スタスタドコドコ)」ってやっぱりなるんですが、他の曲と比べてメロデス的な叙情性が濃いめ。メロディー進行がどことなくバロック音楽的な感じ。