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Curve


 91年結成、英国出身のオルタナ/シューゲイザー系ロックバンド。既に解散済み。メンバーは女性ボーカルのトニ ( Toni Halliday ) とベース&ギタリストのディーン ( Dean Garcia ) の2人。トニはもともとソロ・アーティストとして活動していました。1st アルバムは全英11位にチャートインしましたが、作品を出すにつれ徐々にインダストリアルなサウンド志向を強めていったようです。なお、このバンドは相互リンク先のアダバナさんに教えてもらいました。感謝。

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1992年
1st アルバム
Doppelgänger

 1st アルバム。隙間無くうなり続けるギターノイズと、スピードを抑えた軽快なダンスビートは、マイブラの名曲 「 Soon 」 を倣ったようなサウンド構成で、これは英国ロック好き人間のツボを確実についてきます。エフェクトやパーカッションを駆使してはいるものの、この時点ではまだインダストリアル的な要素は殆ど見受けられず、陰と陽の間を行くサイケデリックな雰囲気。曲にもよりますが、ポップでありながら少々毒の効いたメロディーセンスは後の Garbage に通ずるものがあり、歌唱法もシャーリー・マンソン的ですが、高音部になると何気に Cocteau Twins のエリザエス・フレイザーにも似てきて、悪女声(?)と天使の歌声を使い分ける、ある意味イイとこ取りのボーカル、嬉しいねぇ。たまに言語を無視して「ウ〜ウ〜ワ〜ワ〜」歌い出すあたりもエリザエス的だな、とオレ的に思うのです。テンポが同じなので、1、2回聴いただけだと10曲目以外全部同じに聞こえそうですが、そこは聴き込むことで無事克服。あと、綺麗なオレンジ色ジャケは、よーく見るとお人形さんがバラバラになってます。ちょっと悪趣味かも。
注目曲 : #1 「 Already Yours 」
 メロが良く展開もスムーズで一番気に入りました。でもこの曲はどこがサビなんだか分からん。ウ〜ラ〜ララ〜って繰り返す部分か?

Cuckoo

 前作にみられたポストパンク/ニューウェイヴの名残はすっかり抜け、90年代メインストリーム・ポップス界に躍り出る・・・と思いきや、逆にこの人たちはアンダーグラウンド界に潜り込んできたんですね。今作でもギターはいちいちギュルギュルジュージュー唸っていてシューゲイザー魂は健在健在、尚且つサウンド全体がヘヴィ&ノイジーな攻撃性を帯びており、リズムトラックもマシーナリーで硬質度アップ。エレクトロニクスの強力な導入もあり、音楽的に「インダストリアル」と呼べる域へと足を踏み入れています。メロディーにしても前作のドリームポップな色彩は薄まり、よりダウナーな志向へ。前作同様、アルバム展開に関してややフックに欠けるのが難点ですが、当時としては女性ボーカルの他バンドでは聴けない革新的な音を出していたと思います。でも本作はチャート的には伸び悩み、それもあってか翌年バンドは一旦解散へ。どうせなら、ブリットポップブームと同化して「パークラーイフ♪」的なノリで楽しく開き直ってりゃ、十分売れるポテンシャルはあったろうに、と勝手に想像してみる。


1993年
2nd アルバム
注目曲 : #1 「 Missing Link 」
 明快なギターリフを伴ってヘヴィに疾走するリードトラック。速い曲はこれだけで、アルバム内では異彩を放っています。なかなかロックしてる。