1982年 3rd アルバム 大推薦盤 |
The Number Of The Beast 元サムソンの新ボーカル、ブルース・ディッキンソンが初登場の 3rd アルバム。 良い意味で粗雑で攻撃的だった前任のポール・ディアノに対し、彼の場合は遠くに響き渡る華やかなハイトーンボーカルが魅力。 当時ポール・ディアノの脱退を嘆くファンも少なくなかったでしょうけど、結果的にバンドは黄金時代を築くことになるんだし、 やはり素晴らしい人選であったことには変わりありません。ソングライティングの方も充実そのもので、 弛みのない演奏が弾き出す印象的なギターリフの数々に、バンドの上昇気流を体現するかのようなイケイケノリノリの疾走感。 特に後半、#5 「 The Number Of The Beast 」 、#6 「 Run To The Hills 」 、#7 「 Gangland 」 の3連打は鉄壁の完成度で、 #8 「 Hallowed Be Thy Name 」 もトリを飾るに堪える大作系の名曲。サバスの 1st がヘヴィメタルの旧約聖書ならば、 このアルバムはヘヴィメタルの新約聖書、とでも言いたくなるような歴史的名盤でしょ。メイデンの全作品群からすると、 このアルバムはゴキゲンでヤンチャな性格が強く、やや異色の作品かもしれませんが、 管理人はメイデンに限ってはメジャーコード主体の曲がお気に入りだったり。 |
注目曲 : #5 「 The Number Of The Beast 」 オレ的にメイデンで一番好きな曲。前半部の、ダダダダン、ジャーン!(雄たけびー!!)の部分が超イイ。純粋にヘヴィメタルを聴く喜びを呼び覚ましてくれます。 |
A Matter Of Life And Death 目下スタジオ最新作となる 14th アルバム。重々しいテーマのタイトルに違わない、シリアスで大作志向の強い作品ですねぇ。 7分以上の曲が大半を占め、リズムチェンジや入り組んだ曲展開が顕著顕著。まるで長い歳月をかけて人生の意味を模索しているかのような、 そんな雰囲気。若かりし頃のヘヴィメタルな疾走感は極力控えられており、さすがに良くも悪くも 「枯れた」 & 「落ち着いた」 様子。 まあ、この辺りは陰影礼賛イギリスキングダムならではってところか。暗いのは大好きよ。でも残念だったのは、 ラスト曲以外はすべて「ホ短調」チューンで固めるというアルバム展開で、この染めっぷりには正直ちょっと萎えます(笑) メロディーセンスも何つーか、とことんメイデン節で、過去のメロディーの焼き直しというか、 さすがに新しい扉を開くようなワクワク感は湧いてきませんでした。(まあ、今さら彼らに新鮮味を求めるのも酷だと思うが) 世間的な評判は散々なこのアルバムですが、ブルース・ディッキンソンもまだまだ頑張ってるし、 ベテランらしい深い味わいを湛えた一枚ということで、個人的にはそこまで嫌いじゃないです。 |
2006年 14th アルバム |
注目曲 : #3 「 Brighter Than a Thousand Suns 」 メインリフが7拍子。緩急のある展開で一番印象に残った。 |