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KMFDM


 1984年結成のドイツ出身の大御所インダストリアル系ユニット。 歴代を通じてインダストリアル界を中心とする多数のアーティストがゲスト参加してきました。 1999年の 『 Adios 』 をリリース後バンドは一旦解散し 中心人物の Sascha Konietzko と Tim Skold、Lucia Cifarelli の3人で MDFMK を結成するも、アルバム1枚を残してあっさり解散。2002年に KMFDM は再結成され、現在も第一線で活動を続けています。ちなみに、KMFDM のオリジナルアルバムは相互リンク先の Mon さんの多大な協力のもと、ほぼ全作品聴かせていただきました。感謝。管理人は 『 Nihil 』 、『 Symbols 』 、『 WWlll 』 の3枚が好きです。

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1995年
7th アルバム
推薦盤
Nihil

 KMFDM の代表作 7th アルバム。1st アルバム以来の参加となる Raymond Watts( PIG ) や ギター担当の Gunter Schulz 、Bill Rieflin (元 Ministry のドラム)をはじめ、ゲストメンバーが盛り沢山。まさにパーティーモード全開ですが、作風としては前作で確立した硬派なギターサウンドをさらに強化させつつ、曲の華やかさとツカミの良さも飛躍的に成長。アレンジの幅も広がりをみせ、全編に渡って高いテンションを保っています。ソウルフルでメロディアスな女性ボーカルをフィーチャーしたダンスチューンから、ギターリフでガンガン攻める高速ロックチューン、そして後半のやや実験的な楽曲に至るまで充実の内容。なかでも #2 「 Juke Joint Jezebel 」 と #3 「 Flesh 」 については、それぞれ KMFDM のダンスサイドとロックサイドの最高傑作といっても過言ではないかと。ノリノリでメタリックでキャッチーで尚且つマニアックな要素も含んだ、イイこと尽くめの傑作アルバム。あと、おばちゃんジャケもオレ的に傑作。
注目曲 : #3 「 Flesh 」
 バリバリなギターリフで押しまくる硬派ロックチューン。サビもそうですけど特に急加速する終盤がマジカッコイイ! Press My Flesh!!

Xtort

 8th アルバム。本作でもゲストメンバーが仰山おりまして、Chris Connelly や F.M. Einheit (元ノイバウテン)など、インダス界隈の大物が多数オミエ。女性ボーカルも多数オミエ。ちなみに Raymond Watts は不参加。音楽性はシンセのピコピコ音がやや増えましたが、前作 『 Nihil 』 と大きな違いはなく、ノリノリダンスチューン、疾走ギターロックチューン、ソウルフル楽曲など、バランス良く収録しています。ただ、前作 『 Nihil 』 と比較すると、メロ・スピード・アグレッション、それぞれが少しずつ地味め。スローで実験的な曲が多いアルバム中盤もちょっとダレ気味。今となっては 『 Nihil 』 と並ぶ傑作扱いされることも多いのですが、リリース当時の評価はイマイチだったらしい。あの 『 Nihil 』 の後ですもんねぇ、無理もない。個人的には次作 『 Symbols 』 の方が一本スジが通っていて好みかもしれん。とはいえ #8 「 Son Of A Gun 」 は問答無用のキラートラックだし、ファンなら押さえておきたい作品です。


1996年
8th アルバム
注目曲 : #8 「 Son Of A Gun 」
 16分音符を刻むハイハットがスピード感満点な高速ダンスメタル。「ス−パーヒーローナンバーワン」てなサビがポップで良いわー(笑)



1997年
9th アルバム
Symbols

 Raymond Watts が一部復帰の 9th アルバム。タイトルはジャケットに意味不明な記号が5つあるだけで解読不能。一般的には 『 Symbols 』 と呼ばれていて、公式サイトでもその名前で掲載されています。かつて 6th 『 Angst 』 でメタル化が顕著になったのと逆で、このアルバムでは急激にテクノ化が進行。ギターリフはまだまだ効果的な仕事ぶりですが、その音圧はさらに一歩後退して、代わってエフェクトを駆使した色々な電子音がピコピコと飛び交う近未来的な世界観を繰り広げています。ビートの感触にしても今まで生ドラムっぽい音と全然違くて、トンツクトンツクと完全フロア対応な打ち込みサウンド。メタル方面から来たファンは肩透かしを食らったと想像できますが、これはこれで KMFDM の顔になりうるアルバムです。彼らの新しい代表曲 「 Megalomaniac 」 をはじめ、ギターリフで攻める #6 「 Spit Sperm 」、Tim Skold の哀愁ボーカルが冴える #7 「 Anarchy 」 など内容もなかなか多彩。
 ちなみに本作が管理人の KMFDM 初体験アルバム。当時同郷のラムシュタインみたいなメタルサウンドを期待して何も知らずに手を出したのですが、蓋を開けてみるとアレマー、テクノじゃん!(笑)てな勢いでカルチャー・ショックを受けたことを覚えています。
注目曲 : #1 「 Megalomaniac 」
 4つ打ちのダンスビート全開、ピコピコ音満載なリードトラック。最初は「あ〜単調だなー」としか感じなかったけど、聴けば聴くほどハマってきました。