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Lamb Of God


 アメリカはバージニア州出身の5人組メタルコアバンド。 2000年に 1st アルバムをリリースし、2004年の 3rd アルバムでメジャーデビュー、 続く2006年の 4th アルバムはビルボードで8位にチャートインを果たし、近年最も注目を集めるアメリカ産メタルバンドの一つとなりました。 しかし前身のバンド Burn the Priest は1990年頃から活動しており、実はなかなかのキャリアの持ち主。

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2003年
2nd アルバム
As The Palaces Burn

 メタル界の奇才 Devin Townsend によるプロデュースの 2nd アルバム。 昔は Brutal Truth とジョイント・ツアーを行っていたらしく、実際聴いてみると血管ブチ切れのブルータリティは無論のこと、 緩急の付け方とかも相通ずるところが多く、今と比べてハードコア色が濃いのが特徴的。 ゴリゴリ・バリバリと刻まれる乾いた爆音ギターはかつての Pantera を彷彿させるもので、 あまりボリュームを上げると脳天直撃で神経系がヤラれそうです。もう、うるせー うるせー(笑)  ボルテージの針が振り切れっぱなしのボーカルもさることながら、危機感を煽るようなギターのフレーズがなかなかツボで、 ときどき2ビートで疾走すると、無法地帯と化したモッシュピットの光景が目に浮かびます。いいねえ! 全体としてちょっと単調なきらいはあるけど、このアルバムこそバンドの真髄が味わえるような気もしてきました。
注目曲 : #2 「 As The Palaces Burn 」
 のっけから長刀飛び交うような2ビートで暴れまくるニュースクール・ハードコア系楽曲。 ギターソロの組み入れ方も絶妙で、展開も含めて100点満点ですね。

Ashes Of The Wake

 この 3rd アルバムからメジャーに移籍。だからといって彼らが簡単に日和っちゃう訳もなく、 ズキズキのバスドラ連打を絡めたミドルテンポで激しく揺さぶったり、時にはガシガシと疾走したりと、 緩急をつけたアグレッションで迫る骨太グルーヴは今作も健在。 ハードコア的だったサウンドの質感は、ここにきてややメタル寄りに接近した感もあります。 ただ、キレまくりだった前作と比べると、このアルバムではどこか場慣れしたような安定感が生まれていて、 そこを刺激不足 or 地味と受け取るかどうかは聴く人次第。 「 As The Palaces Burn 」 に匹敵する爆発的な殺気エナジーはここでは見出せません。 例えるなら、前作が衝動的な通り魔殺人だとしたら、今作は入念な計画殺人ってところか? まあどちらにせよ、Lamb Of God はアブナイ奴らには変わりないってこと。


2004年
3rd アルバム
注目曲 : #1 「 Laid To Rest 」
 12/8拍子で進行するリードトラックで、ファンの間でも特に人気ある曲です。See who gives a fuck! のフレーズはライブでは大合唱(笑)



2006年
4th アルバム
Sacrament

 #1 「 Walk With Me In Hell 」 が映画 『 SAW III 』 のサントラに収録されるなど出世作となった 4th アルバム。 管理人もこのアルバムから Lamb Of God の存在を知りました。 前作よりさらにメタル度を増したへヴィ級のグルーヴで脳髄を抉りながら、 血塗られるがごとき不穏なギターリフと野獣のようなランディの咆哮で容赦なく殺気を撒き散らす暴虐サウンドは、さすが彼らならでは。 あとこのアルバムは、何というか、魔王による悪辣な儀式とでも言うべきギターの独特のメロディーセンスがギラリと光っていて、 ジャケットやアルバムタイトルにマッチした雰囲気を強力に演出しています。 楽曲は最初の3曲がカッコ良すぎるだけに、後続がやや印象薄い気もしますが、 Korn 、Slipknot に続く米国産メタル界の新たな王者となり得る貫禄が備わっているので、これからも期待大。
注目曲 : #3 「 Redneck 」
 This is a motherfuckin' invitation 〜ってなサビがシンガロング必至のキラートラック。ランディの絶叫がカッコイイ〜

Wrath

 全米2位にチャートインを果たし、その脅威をメインストリームの域まで知らしめたアメリカン・ヘヴィ・メタルのニュー・キング Lamb Of God の 5th アルバム。当然ファンからの期待値も高かったと思うけど、PV も制作された #3 「 Set To Fail 」 を筆頭に、爆裂ドラムと凶悪なリフを複雑に絡ませながら肉に飢えた野獣のごとく迫り来るボコボコ・タコ殴り・サウンドは、 売れ過ぎてどうこう・・・なんてケチな批判を断じて言わせない強烈な説得力と手ごたえに溢れた快作! 冒頭のイントロをはじめ、所々で耳につくブルージーな調べやクリアーサウンドには、 攻撃一辺倒にならないバンドの表現力の広がりを感じさせ、ツインギターを駆使したハーモニーには正統派メタル的な叙情面の強化も伺わせる次第。 そりゃ、初期の頃のトゲトゲした殺気・狂気には到底及ばないけど、 豪快さと破壊力を一回り増した肉厚サウンドは、今彼らが脂の乗りきった充実期にあることを示すキャリアの成せる業。 相変わらずランディのデス声もカッコイイ〜。


2009年
5th アルバム
注目曲 : #3 「 Set To Fail 」
 イントロの ココココココッてなドラム連打が凄すぎ。縦ノリ横ノリと入れかわり立ちかわりブッ飛ばされます。