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Linkin Park


 米国ロサンゼルス出身の6人組ミクスチャー・ロック・バンド。ラップ担当のMC、歌メロ担当のMC、ギター、ベース、ドラム、DJ という布陣で世界制覇。ラップ担当のマイク・シノダは日系とネイティブアメリカンのハーフで、DJ のジョー・ハーンは韓国系アメリカ人。ギターのブラッドとドラムのロブはユダヤ系。国際色豊かで、まさに現代を象徴するバンドですね。あとどうでもいいことだけど、フロントマン、チェスター・ベニントンの眼鏡はバンドの成功の一因ではないかと分析してみたり。あの眼鏡のおかげで、彼らのへヴィロックは文化系人間にも支持されたとか。・・・どーだか。

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2001年
1st アルバム
Hybrid Theory

 世界中で1500万枚以上を売り上げたデビュー作。管理人も2006年11月に遅ればせながらちゃんと聴きました。で、感想ですが、予想以上に楽しめました。リンキンのメロディーセンス自体は決してツボではない管理人的には、チェスターに歌いまくられても困るので、#7 「 By Myself 」 や #8 「 In The End 」 のようにマイク・シノダがラップである程度引っ張ってくれる曲の方が好みだったりします。もちろん、チェスターの軟硬使い分けるボーカルも巧み。スクリームも結構カッコイイし。殆どの曲が3分台でサクサク進んでくれるのも好感。あえて難癖をつけるとしたら、どの曲も盛り上がり方がワンパターンである点ですかね。あとギターの音がつまらん。サビでジャラーンって合わせて鳴らすだけ。音はデカいが芸は無い。まあその分、サンプリングやターンテーブルが良い仕事をしてるので、ギターのつまらなさを余裕で補えてます。頑張れ脇役。
注目曲 : #10 「 Forgotton 」
 マイクとチェスターの掛け合いが印象的。この二人のコンビネーションがバンドの真髄ではないかと個人的には思った。最近はチェスターが完全にメイン化してますけど。

Meteora

 前作に引き続き1000万枚以上を売り上げた 2nd。打ち込み高速トラック #9 「 Breaking the Habit 」 やラストの #13 「 Numb 」 など、チェスターの歌メロが全権を握る曲が際立っていて、マイク・シノダ氏の存在感が少し薄れた気もしますが、総じて前作と大差ありません。#11 「 Nobody's Listening 」 は尺八とギターロックのコラボが話題の異色曲で、それ以外はデジタリィでエモーショナルでちょいゴシカルな、ミクスチャー・ヘヴィ・ロックのオンパレード。この抜群の安定感。隙が無いですね。いいアルバムです。まあ、個人的には 1st の方が勢いがあって好みかな〜というところ。何となく・・・何となく。


2003年
2nd アルバム
注目曲 : #7 「 Faint 」
 ブレイクビーツ風でスピード感ある曲。マイクがラップするAメロのバックミュージックが良いけど、チェスターがシャウトするゴリ押しのサビもまた良い。



2007年
3rd アルバム
Minutes To Midnight

 久々のリリースとなったオリジナル・アルバム、3作目。ここにきて新たにプロデューサーにリック・ルービンを迎え、リンキン・パークはイメチェン(死語かしら)を図りました。第一に、ギターの音圧を下げることによる脱へヴィロック化。第二に、マイク・シノダ氏の出番を減らすことによる脱ラップ化。第三は、従来の表現方法から脱却することによる曲調の多様化・柔軟化。平たく言えばそんなところ。第一の点については、ファンの期待に逆らう一見大胆な挑戦にも思えますが、「モダンヘヴィネス」がもはやモダンではないだけに、ある意味で時流を意識した戦略と捉えることもできるでしょう。第二の点については、マイク・シノダ氏の存在価値の低下が懸念されますが、共同プロデューサーをはじめ色々クレジットされているから安心だネ。第三の点については、チェスターのヘヴィロック以外の音楽に対する潜在的な嗜好が顕在化したものであり、それがシャウトを交えた疾走攻撃チューンからエモ系バラード、センチメンタルなアコースティック系まで広く網羅する多彩な作風に繋がったのだと考えられます。が、これがリンキンの新機軸として評価に値するかは難しいところ。少なくとも前2作品に関しては、数々のフォロワーを生み出し、ヘヴィ音楽シーンにおける羅針盤となり得ましたが、本作はぶっちゃけ時代に吸収されただけという感は否めません。結局のところ、前2作品に強い思い入れがあったファンは、本作に対して多かれ少なかれ失望の念を抱き、そうでもない人にとっては無難に聴ける、オルタナ系ロックだと思います。後半部なんか本当に別バンドですね。
注目曲 : #5 「 Shadow of the Day 」
 U2 のカヴァー曲かと思った(笑) 単純なリズムと感動系コード進行、後半のギターの鳴らし方もまんま U2 ( の代表曲 「 With Or Without You 」 )。でも感動度は本家には敵わんな。