元バッズコックスのボーカル、ハワード・デヴォートが結成したポストパンク系バンド。 3枚のオリジナル・アルバムを残し、ひねくれサウンドや文学的な歌詞が評価されました。 しかし80年のライブ盤を最後にバンドはあっけなく解散。知名度はやや低めか。 |
1978年 1st アルバム 推薦盤 |
Real Life 1st アルバム。あくまでパンクロックとして語られる Buzzcocks と比較すると、Magazine はより自由な表現方法を追求していたことが解ります。CD を再生した瞬間からもう非パンクモード全開な感じ。ボーカルのシャキッとしない歌唱や、ジョン・マクガフのひしゃげたギターは、いかにもポスト・パンク的な性格で、そこにキーボードの音色を大胆に注入。この鍵盤メロによる空間的演出の巧みなこと。音色もチープになったり未来的になったと様変わりで、結構遊んじゃってます。最終曲ではピアノやサックスの音色も登場で、実験的な志向も強め。どの曲もそれぞれ違う個性を発揮しているんですが、ポエティックでノスタルジックで尚且つどこかコミカルという世界観は終始貫かれて、統一感も素晴らしいです。疾走感を兼ね備えた熱い前半、ドラマチックでダウナーな後半、共に見せ場盛りだくさんで、オレ的に捨て曲は一切ありません。これは傑作だと思う。ポスト・パンク好きにはオススメ。 |
注目曲 : #3 「 Shot By Both Sides 」 微妙に哀愁のあるパンキッシュな高速トラック。ギターのシンプルな上昇メロディーが印象的だが、これは The Buzzcocks の 「 Lipstick 」 にも使われていましたね。 |