シアトル出身のオルタナ系ロックバンド3人組。結成は80年代後半。
古典ロックにハードコアにメタルに、何でも飲み込みながらインディの大物へと成長し、
93年のアルバム 『 Houndini 』 で遂にメジャーデビュー。しかし最近、またインディに逆戻り。
あのカート・コバーンが大ファンだったとかで、ニルヴァーナの兄貴分的な存在です。
グランジやストナーロックやドゥームメタルへの影響力も絶大。
やはり場所が場所だけに、グランジ系として括られることが多いようですが、
このバンドの変則&冗談サウンドは、「グランジ」の一語では到底言い尽くせない個性。
カートも彼らのようなお気楽さがあれば自殺しないで済んだはず。どーだか。 ボーカルとギターを担当するフロントマン、キング・バズ・オズボーンは 若い頃は割とフツーだったのに、今は「パパイヤ鈴木 Made In シアトル」な風貌。 残りの二人はロン毛で同じような顔つき。 この二人でバズを挟んで並ぶと、もの凄いコントラストです(笑) |
2003年 コンピレーション盤 |
Melvinmania タイトルやジャケットから察しがつくように、メジャー Atlantic レーベル時代にリリースした3枚のアルバムから選曲されたコンピレーション盤。音源は全て既発曲ですが、ビデオクリップが3曲おまけに収録されているので、” メルヴィンマニア ” はそれ目当てで購入するんだろな。 サウンド的には轟音ギター、太っいベースライン、豪快なドラムと、とりあえずヘヴィなロック。が、そこはかとなく不真面目でジャンクです。静かに演奏してたのに突然大きな音出したり、ダークなムードが一転してコミカルになったり。ボーカルは怪力&邪悪なのにどこか可愛い気もする。全体が醸しだす雰囲気には古き時代のハードロックからの影響が覗え、サイケデリックなメロディーは古臭い感じ。確信犯的な時代錯誤感は Queens Of The Stone Age のそれに通ずるものがあります。曲のスピードはどれもスロー。これがポンコツ中古車に乗って20キロで町中を走るようなクールネス。だめだこりゃ、と思わせて、次の瞬間100キロで元気良く走っちゃうクールネスは、アルバムに何曲か混ざっている高速ハードコア・チューン。ミスフィッツばりのゴリゴリ・ギターリフで疾走するのです。不思議なバンドですな。 |
注目曲 : #5 「 Pearl Bomb 」 きつつきが幹をつつくような一定の高速リズムと、ベースのダークな旋律と、ボーカルのひそひそ声だけの曲。これは新鮮。 |