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My Bloody Valentine


 84年ダブリンにて結成された男女4人組。 フィードバックノイズを幾層にも重ねたサウンドが特徴的で、シューゲイザー系や音響系のパイオニア的存在です。 レコーディングに際しては、普通じゃない金額&時間を注ぎ込んだとかでレコード会社泣かせの存在だったとかいう話。 バンドは歴史的名盤として有名な 『 Loveless 』 を最後に残して事実上活動停止状態でした。 しかし2007年に再結成、新作が出るとか出ないとか。

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1988年
1st アルバム
Isn't Anything

 フルレングス 1st アルバム。ロック史上に残る傑作と名高い次作にも引け劣らない素晴らしい仕上がりで、 バンドの特徴であるノイズギターとポップ&メローな旋律はこの時点で完成しています。 浮遊感や拡散性の強い次作とは少し違って、このアルバムの場合は出た音がちゃんと家に帰ってきそうな向心力がまだある感じ。 ボーカルの歌メロもバックの演奏に埋もれることなく前線を張ってます。アルバムの後半にはパンクっ気の強い楽曲が多く、 荒々しいスピード感が満載でギターの響きもアバンギャルド。この辺りはソニック・ユースにも近いです。 サラッと聞き流せる装備の軽さは、こだわりまくった次作にはない魅力と言えるかも。
注目曲 : #2 「 Lose My Breath 」
 女性ボーカルの憂鬱で甘いメロディとギターの不協和音が美しい曲。昼寝を誘います。

Loveless

 一応最終作? 2nd アルバム。レコーディングのために莫大な金額が費やされ当時所属していたレコード会社を倒産に追い詰めたといういわくつきの本作は、 まあ確かにそうなるのも納得の内容で、会社の富を全部吸い上げちゃったような豪華絢爛な音響中毒が繰り広げられています。 リズムトラックは一見シンプルですが、実はドラム音は一打一打録音したものを改めて打ち込みしていったという完璧主義的な仕事ぶり。 油絵のように塗り重ねられて一層厚みを増したギターサウンドには、前作にはない黄金の輝きがあります。 きちんと歌わない男女ボーカルも良いですね。彼らが奏でるほの甘いメロディーラインはバックの音にやさしく吸収されてフェードアウト。 聴いてると筋肉が弛緩して知らず知らずのうちに昇天してしまいそうなそうな悦楽をもたらしてくれます。


1991年
2nd アルバム
推薦盤
注目曲 : #1 「 Only Shallow 」
 ギターのヘヴィなリフが誠に神々しいです。イントロからしてゴージャス。