2002年 3rd アルバム |
In Their Darkened Shrines 米国サウスカロライナ出身のデスメタルバンド。そのバンド名はエジプトを流れる例の河川に由来し、中近東風デスメタルバンドとして、独自の路線を突っ走る人達です。 中心メンバーのカール ( Karl Sanders ) は以前から中近東の神話や音楽に興味があり、今までに発表した作品にはエスニックな旋律を取り入れ、歌詞は全てその手の古代文明ネタで統一するという徹底ぶり。彼らは新しい歌詞を仕入れるために、常日頃から古代エジプト学などの研究に励んでいるとかいう話で、デスメタルの割には(失礼)、アーティストとしての高いプロフェッショナル精神を感じます。 このアルバムは彼らの3作目で、地割れのようなデス声、ミシンのようなブラストビート、もう何から何までムゴいです。一応デスメタルだもんね。国内盤 CD の曲名の対訳を見てみると、「石棺」「埋葬場」「神殿破壊」とかイカニモで、音よりもコンセプト先にありきな感じ。とかいいつつ、楽曲の方も決して芝居じみたチープさは感じさせず、威厳と貫禄十分。スローで荘厳なインスト系の曲では、呪文を唱えるようなボーカルの低い唸り声や、民族楽器の音色もあいまって、いい具合でオリエンタルな雰囲気を醸し出しています。9曲目なんか面白いですよ、太鼓とラッパがドンドン・プカプカゆってて、間違って復活しちゃったミイラ達がゾロゾロ行進してるかのよう。しっかし、その他の神速チューンは、どれをとっても疲れ知らずのデス声&ブラストビートの砂嵐。なんせドラムの人スゴすぎだろ、こんな速いタム回し聴いたことない。 |
注目曲 : #12 「 Ruin 」 「廃墟」と名付けられたエンディング。スローペースでドラマチックなインスト曲ですが、終盤でやっぱりブラストするんですね。最後の最後はドラの「ゴワ〜ン」で終了。 |