1999年 コンピレーション盤 |
Cop / Young God / Greed / Holy Money ノイズ/ドゥーム/エクスペリメンタル/ハードコアなど、各ジャンルに影響を与えるニューヨーク出身の前衛ロックバンド、スワンズ。 こちらは1984〜86年までの初期音源をまとめた2枚組のアルバムです。 でも、お得感はゼロ。いや〜びっくりするほどウマ味がないです。脱帽もの。散発的なドラム音と、 ギターノイズが延々と続く中、ボーカルはまるで生きとし生けるものの魂を奪うかのような苦しそうな悪魔ヴォイスを発し続けます。 この人、歌を歌う気はないですね。ダークな鐘の音も終末的な響き。そんなだから、これは草一本生えてそうもない地獄の底の BGM 。 この CD を死ぬまで毎日修行のように聴き続けたら、来世で聖人になれそうな予感。それほどまでに我慢の限界を超える音楽なんですが、 注意深く耳を傾けると、Disk1 より Disk2 の方が多少ポップな要素で彩られていることに気付きます。何曲かは女性ボーカルが歌っていまして、 これがまるで、この世で犯した罪を洗い流すかのような美しさ。むしろ天国の BGM じゃないですか。まさしく退廃と美が織り成す前衛アート。 聴けば聴くほど味が出る(とは全然限らないから気をつけて!)スルメ盤です。 |
注目曲 : Disk2 #10 「 A Screw 」 ありゃ?これはヒップホップしてます。悪魔がラップしている感じ。 |