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Tad




1991年
2nd アルバム
8-Way Santa

 スーパーヘヴィ級フロントマン、タッド・ドイル ( Tad Doyle ) 率いるグランジ系バンド。80年代末から90年代初頭にかけてシアトルの SUB-POP レーベルから頭角を現した、あの手の勢力の先鋒的存在です。元はタッド・ドイルがマルチプレイヤーぶりを発揮して一人で活動していたものの、無理を感じてバンド編成になったとか。でも残念ながらニルヴァーナと違ってブレイクには至りませんでした。まぁさすがに。この差は一体何なのでしょう? やっぱりアレか、体重差か? メジャーな存在になりきれぬまま 1999年にバンドは解散。タッド・ドイルは Hog Molly なる別バンドを結成しました。

 そんな彼らの代表作といえばこれか。SUB-POP 時代の作品としては最後となるアルバムで、グランジの隠れ名盤とされる本作。サウンド的には70年代メタルを感じさせる、かったるいギターリフに乗せて、タッド・ドイルのダミっダミなオッサン声が歌ったり吐き捨てたりな、とりあえずオルタナなヘヴィロックです。ときどき疾走、ちょこっとメタル、結構ジャンク、たぶん田舎、そんでもって密かにポップ ( #9 「 3-D Witch Hunt 」 なんか特にポップ)。でも総じて言えば地味ですかねぇ。Mudhoney みたくハッチャケてもいないし、Nirvana ほど退廃・破滅型でもないし、The Posies のような上品な歌心で満たされている訳でもありません。たまにギターが不思議な旋律を奏でることはあっても、洗練された洒落っ気とは無縁で、なんだか女性ファンとか少なそうだ(失礼)。う〜ん微妙・・・とか思いつつも、実は結構ツボでそこそこ聴いています。何がツボかって? そりゃあこのジャケット写真、タッド・ドイルのサングラスをよーく見よ!(クリックで拡大) 嘘臭くキラーンって光っているではないか!(笑) そんな隠れ茶目っ気、隠れサービス精神が彼らの曲から感じられる、とオレ的に思うのであります。
注目曲 : #9 「 Jack 」
 Aメロでグダグダ語り、スピードアップするサビで派手に絶叫するこの曲のボーカルは大好きです。