N O M O S  A L P H A     Map   Genre   Index   Label   People   Column   Link   Info

The Birthday Massacre


 カナダ出身、Metropolis Records が輩出する紅一点ゴスロリ系ヴォーカルを擁したゴシック系シンセ・ロック・バンド6人組。「お誕生日に大虐殺」ってな、ギョッとするオゾマしいバンド名ながら、耳馴染みの良いメルヘンサウンドとポップなメロディーを聞かせてくれます。あと、毎回青紫色に染め上げられた影絵風のジャケ絵もナイスなトレードマーク。

−−−−−−−−−−−−−−−



2007年
3rd アルバム
推薦盤
Walking With Strangers

 TBM の 3rd アルバム。メタル寄りのバンドサウンドに、キラキラしたシンセ音のコーティング、やりすぎにならない陽性ゴシックテイストに、女性ボーカルのポップで切ない歌メロ、といった贅沢な取り合わせで、エモパンクにも通ずる清清しい疾走メロディアスチューンから、陰りのあるミディアムナンバーまで楽曲のクオリティは高いです。#8、#10 のイントロのポジパンギターっぷりといい、ラストのバラード曲、#12 のキュアーサウンドっぷりといい、各所で80年代ダークウェイヴからの影響も垣間見え、それでいて、ちょっとオバケの出そうな不気味シンセエフェクト等、洗練された Metropolis 的エレクトロアレンジと相まって、実にイイとこ取りというか、多彩で尚且つ統一感にも優れた内容となっております。この巧みなミキシングは・・・・・そう、インダス界の影の仕掛け人、デイヴ・オギルヴィ先生の仕事でした。先日の Jakalope といい、先生にはホントお世話になり有難うございます。ボーカル Chibi の歌唱はやや垢抜けない感じもしますが、曲によってキュートなロリ声と透き通るような歌声を使い分けるセンスは高評価。あとは、何か一つ突き抜けた要素とか、あるいはメディアのプッシュさえ伴えば、Evanescence ばりに大ブレイクする可能性も十分ありそう。ゴシックメタル、ポップパンク、エレクトロ/インダストリアル等、各方面のリスナーから受け入れられそうな、非常に間口の広い一枚だと思います。
注目曲 : #11 「 Weekend 」
 きらめくシンセ音と12/8拍子のリズムに乗せた胸キュンメロディーがメルヒェンなムードを演出。この曲が最もジャケ絵の世界観に近い気がします。