1984年 1st アルバム |
Heaven Is Waiting Southern Death Cult 、Sex Gang Children と並んでいわゆるポジパン御三家の一角を占める英国のバンドのフルレングス 1st 。日本での知名度は低めですが、1981年の結成以降ゴス・ブームやボーカル Steve Rawlings の美男子ぶりも手伝って、当時はそれなりに人気だったようです。エコバニ ・U2 系のネオサイケギターに、Ultravox ばりの浮遊感のあるシンセサイザーを注入して、ひんやりとスペーシーな空間を演出したニューウェイヴ・サウンドは、欧州的な耽美性や退廃美を存分に湛えたもので、アメリカでは決して生まれ得ない一枚。退屈そうに無表情なボーカルや、とことん陰気なメロディーからは Joy Division の影響が窺えますが、自殺しちゃうほど追い詰められた絶望感は無く、その点適度なポップさが聴きやすい。ドロドロした泥臭さや変態的なオーラではなく、むしろ宗教的な気品すら漂わせた音楽性が「ポジパン」の一語で括られてしまったのは、彼らにとって不幸だったかも。てか、どう考えても Sex Gang Children と一緒にするのは可哀そうだろ(笑) まあ、そうは言いつつ、管理人も彼らを「ポジパン墓地」のカテゴリーに入れるんだがな。結局この後バンドは軟派ディスコ路線に接近して失速、87年に解散しました。 |
注目曲 : #8 「 Heaven Is Waiting 」 バンドの代表曲の一つ。イントロのピコピコシンセといい、メロやコーラスの使い方といい、正しくウルトラヴォックス + エコバニって感じ。 |