やり手の万能男、デクスター商人が率いるカリフォルニア出身の4人組メロコア・バンド。 先輩の Bad Religion に憧れて、2nd からインディ・パンクの老舗エピタフに移籍。 西海岸のスケボー/サーフィン文化の波に乗り、3th 『 Smash 』 はインディとしては異例の1200万枚のセールス。 で、ここで金に目がくらんでエピタフとおさらば、 メジャーのコロンビア/ソニー・ミュージックに移籍したため、相当パンク畑からバッシングを食らったそうです。 これで逆に開き直ったのか、5th 『 Americana 』 では 「アハーン♪アハーン♪」 と陽気にイメチェン。 これがバカウケして、彼らは一躍お茶の間のヒーロー&セレブ化を果たします。 次の 6th 『 Conspiracy Of One 』 では、先行シングル 「 Original Prankster 」 を 「ダウンロードすると100万ドルが当たるチャンス」 キャンペーンと共に バンドの公式ウェブサイトで無料販売。 100万ドルは、バンドのポケットマネーからちゃんと出ています。 しかしアルバムもついでに買わせようという魂胆は見え見えで、 チャート的には振るいませんでした。 さらに 2002年にはオリジナル・ドラマーのロンが脱退してメンバーチェンジ。 7th 『 Splinter 』、そして最新作の 8th 『 Rise And Fall, Rage And Grace 』 のセールスは明らかに落ち目で、バンドは正念場を迎えています。 まあしかし、この人たちはもう十分やったよね。 |
2003年 7th アルバム |
Splinter 斜陽のオフスプ 7th アルバム。管理人が 『 Greatest Hits 』 の輸入盤を購入した後、 国内盤にボートラとして収録されていた 「 Da Hui 」 の音源がどうしても欲しくなったので、それ目当てで友達から借りてきやした。 話を戻して本作ですが、手堅くまとめてきたな〜というのが第一印象。2ビートとミッドテンポを半々に集め、 スカ・ナンバーが変化を与えるといった構成も従来通りで、曲の順番もよく練られていてベテランの余裕すら窺えます。 「オフスプ節」としか形容できないあのポップなメロディーも健在で、やっぱ聴いてて楽しい。 3rd 〜 4th 頃の熱い魂のようなワクワク感は感じられませんでした。別に売れすぎて有名になったから、とか言うつもりは全くありませんがね。 まあ今後彼らがマンネリを脱却してもう一皮剥けることはないんだろなぁと思います。 |
注目曲 : #11 「 Da Hui 」 Minor Threat もどきなスラッシュ・ナンバー。Da Hui とはハワイ出身のギャングなサーファー集団のこと。あのアホな PV に出演している人達は本物の Da Hui らしい。ヌードルス君をいじめないで(笑) |
Greatest Hits 『 Smash 』 から 『 Splinter 』 までのアルバムの中からシングル曲を中心に収録して新曲1つを加えた初のベスト盤。 こうしてみるとオフスプのシングル曲は2ビートで飛ばす曲が少なく、ノリの良いミッドテンポの曲ばかりであることが分かります。 この辺り、メインストリーム・ロックのリスナーを取り込もうという戦略が見え隠れしますね。 それはさておき、肝心の新曲 「 Can't Repeat 」はというと 「 The Kids Aren't Alright 」 と瓜二つ。ヤル気ねー。 でも逆説的に言えば曲自体は悪くないのかもしれん。このアルバム、オフスプ入門者にとってはそれなりに買う価値あるけど、 『 Smash 』 か 『 Ixnay On The Hombre 』 か 『 Americana 』 のいずれかを買った方がベターな気もします。 収録時間も47分くらいでベストの割には短いケチ。しっかしこのアルバムを聴くと「ポップであることは正義である」って思えてきましたね。 特にノイジーで旨みゼロのインダストリアル系を聴いた後なんかにコレ聴くと超ハッピーな気分になります(笑) |
2005年 コンピレーション盤 |
注目曲 : #5 「 All I Want 」 「ヤーヤーヤーヤーヤー」のイントロでお馴染みの高速メロコア。ゲーム 『クレイジー・タクシー』 に使用されて大人気。これはハマりました。 |