マッチョな色男ピーター・スティール ( Peter Steele ) 率いるアメリカのゴシック・メタル・バンド。 1990年に結成した当初の音楽性はニューヨーク・ハードコア的なスタイルでしたが、次第にドゥーム化・叙情メロディアス化が強まり、 90年代半ばには耽美系ゴシック・メタル・バンドとして認識されるようになりました。 |
1996年 4th アルバム |
October Rust 前作あたりからゴシック化が進み、本作でそのスタイルを確立したと言われる 4th アルバム。 ハードコア上がりであることを示すゴリゴリなギターリフとクリアーサウンドを併用しつつ、 キーボード類をフィーチャーしたドゥーミーでメロディアスな耽美サウンドは、 アメリカ的なマチョイズムと欧州的なメランコリアが素晴らしく融合を果たした、類まれなる成功例ではないかと。 ゴシック系といえば 「泣き」 のメロディーに頼るバンドが多い中、このアルバムの場合はメジャーコードを多用した曲展開が、 朝陽が降り注ぐ美しい花園のような情景を想起させ、そこら辺が彼らの持ち味であり個性。 曲によっては小鳥のさえずりや少女がすすり泣く声がサンプリングされていて、これがまたクサイ演出でハマってます。 そして何より、太い声帯に恵まれたピーター・スティールのセクシーボイスは最大の魅力(笑) この人ええ声してますわ。 全編スローで長尺な曲が多く、おまけに収録時間も大ボリュームなので、アルバム後半はさすがに集中力が落ちますが、 それでも文句なしに傑作レベルです。 |
注目曲 : #2 「 Love You To Death 」 ピアノのイントロで幕を開ける7分台の大曲ですが、このアルバムの美意識を凝縮したような名曲です。 |